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こんにちは。

「告別」

 もしもおまえが
 よくきいてくれ
 ひとりのやさしい娘をおもうようになるそのとき
 おまえに無数の影と光りの像があらわれる
 おまえはそれを音にするのだ
 みんなが町で暮したり
 一日あそんでいるときに
 おまえはひとりであの石原の草を刈る
 そのさびしさでおまえは音をつくるのだ
 多くの侮辱や窮乏の
 それらを噛んで歌うのだ

 もし楽器がなかったら
 いゝかおまえはおれの弟子なのだ
 ちからのかぎり
 そらいっぱいの
 光りでできたパイプオルガンを弾くがいゝ
_______________________

 どうですか?何か感じるものがありましたか?

 第一回目は、宮沢賢治「告別」を取り上げたいと思います。その作品は昭和元年に作られ、上の引用はその一部です。宮沢賢治自身も教師をしていましたが、この詩は、教師が学校を去る際に生徒に対して書いた手紙のようなものとなっているようです。戦後の高度経済成長により豊かになった日本では、この詩にある昭和初期の地方の貧しさは見られませんが、自分の指導した生徒だとか後輩だとかに対する愛情などは今の時代でも生き続けているだろうし、これからもそうであってほしいと思います。特に、最後の4行、

 もし楽器がなかったら
 いゝかおまえはおれの弟子なのだ
 ちからのかぎり
 そらいっぱいの
 光りでできたパイプオルガンを弾くがいゝ


の部分は好きですね。この部分は、村山由佳の「天使のはしご」のプロローグにも引用されています。もしもこの詩を高校のころに知っていたなら、生徒会誌のメッセージにでも載せていたに違いないだろうなぁ、と思うと同時に、この作品に出会っていなかったその頃の自分に悔しみを感じてしまいます。

こんな感じでこれからもよろしくお願い致します。
 
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